Vanuatu diary

青年海外協力隊H27年度1次隊でVanuatuへ派遣されています。

ブラックマジック

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クリスマスイブから、今朝までバヌアツ人の友達、カロリンの家があるレレパアイランドへ行ってきました。彼女の旦那さんのジョンのふるさとです。久しぶりに子供たちにも会えて嬉しかったです。本当にかわいいんですよ。以前、来てすぐのころカロリンのふるさとのエトンビレッジに泊まらせてもらいましたが、今回は旦那さんのほうの島へ。

前々から、「おいで。おいで。」と言われていたのですが、今回やっと念願のレレパへ初めて行きました。ポートビラから車とボートで1時間くらいです。

家族から「Mamy Sayuri」と呼ばれるようになっていました。バヌアツでいつの間にか私は、「Mamy(お母さん)」になりました 笑。これがとても自然に喜べました。もうMamyの歳ですものね。家族っていいなってバヌアツに来てから感じています。

レレパのコミュニティーのクリスマスのイベントに参加したので、それについても書きたいのですが、まずは興味深かったこの話からしたいと思います。

 

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夜ごはんを食べながら、ジョン(私と同い歳)に聞いた話。

 

クリスマスの日の夕方、私は彼らの家のそばの木に成っているマンゴーとアンブレム(島の名前)から送られてきたというマンゴーをたくさん食べていました。マンゴーもいろいろ種類があるらしく、それぞれ食感が違いました。ポートビラだとお金出して買わなきゃいけないマンゴーがたくさん成っています。

 

ジョン「カロリンの本当のお父さんは、実はアンブレムのチーフなんだよ。それで、アンブレムからマンゴーを送ってきてくれたんだよ。」

 

あ、ということは前に会ったお父さんは本当のお父さんじゃなかったんだなと初めて知りました。バヌアツでは、家族みんなで仲良く過ごしているように見えるし、実際そうだと思うのですが、結構、家族構成が複雑な場合もあるんです。

 

私「じゃあ、今でもアンブレムのお父さんとの交流があるんだね。」

 

カロリン「お父さんには会ったことはあるけど、アンブレムの他の兄弟には会ったことはないよ。だから、今度、お父さんが経営しているアンブレムのゲストハウスに泊まって会ってみたい。その時は、一緒に行こうよ。」

 

私「いいね。行きたいな。」

 

ジョン「Sayuri。ブラックマジックって知っている?」

 

私「聞いたことはあるけどよく知らないな。」

 

ジョン「アンブレムにはブラックマジックが残っているよ。レレパでは外で寝ても大丈夫だし、夜トイレも一人で行っても大丈夫だけど、アンブレムはだめだよ。外で寝ていたら、毒のある吹き矢を使われるよ。トイレも一人で行ったらダメだよ。」

 

私「え、そうなの。こわいな。」

 

ジョン「レレパも昔は、ブラックマジックがあって、ぼくのおじいさんはトンゴア(島)とレレパ(島)に奥さんがいて、夜飛んで行き来していたんだよ。」

 

私「え…。ギヤマンノモ~(嘘でしょ)。」

 

ジョン「嘘じゃないよ~。本当なんだよ。フライングフォックス(こうもり)になって、飛んでいくんだよ。カロリンのお父さんもブラックマジックを使っているんだよ。」

 

とジョンは摩訶不思議なブラックマジックの話をしてくれたのでした。そして、ブラックマジックは今でもバヌアツの一部で残っているらしいのです。今度私が行く、エピ島のあたりにも残っているらしく、ジョンはこう言いました。

 

ジョン「エピで、知らない人からマンゴーを渡されても食べちゃダメだよ。何かが入っているかもしれない。」

 

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とジョンはマンゴーをたらふく食べた私へ忠告してれたのでした 笑。