Vanuatu diary

青年海外協力隊H27年度1次隊でVanuatuへ派遣されています。

授業観察

 今日はネットができる場所にいるので、もうひとつ連投で投稿します。

 

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今週いくつか学校をまわりました。その中で、日本の小学校教育の良さを再発見できたかなと思います。算数に特化してクラスをまわりましたが、先生方の指導力が・・・と感じました。問題を出して、出しっぱなしで終わってしまったり、一対一で指導はしているけれど、他の子供はほったらかしになっていたり・・・。全体的にそういう感じなので、当たり前になっているのだと思います。おそらく、算数の指導に関して自信がないという人が多いのかなと思いました。どうやって教えたらよいのか分からないというようなことを言っている先生もいました。

 ある学校の3年生の算数を見たのですが、まだ数字をアルファベットで書けなかったり(例えば5=fiveと書くことができない)、数を数えられなかったりする子供がいました。だから、数の大小もよく分かっていない。これではきっとたし算もできないでしょう。正直「う~ん、これは参った!」と思ってしまいました。ただ、そういう子供に丁寧に教えて分かるととても喜んでいたので、学習意欲はあるなと感じました。伸びる可能性があるだけにもったいないです。そういう子供が1,2人だけでなくて結構いました。鉛筆やノートがなくてその授業をただ座っているだけというような子供もちらほら…。私は鉛筆を二人の子供に貸しました。「そのかわり、一生懸命この時間勉強するんだよ。」と伝えると、「うん。」と言って頑張っていました。解き終えた時の笑顔はとてもかわいかったです。

 クラスの人数が40人を超えるところばかりなので、集団を指導をするための指導力が必要そうです。バヌアツは子供が増えていて、人口増加中です。街を歩いていてもpikinini(子供)だらけです。

 

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 そんな中、人数の多いクラスでも指導力あるなという先生も見つけました。1年生の先生でしたが、ビスラマ語の授業では言葉を丁寧に教えていました。そして、一人一人を見ようとする姿勢を感じました。鉛筆を忘れる子に対しては、鉛筆を20バツで売っていました。なるほどと思いました。日本だとあまり考えられないことですが、そうすれば、みんな授業に参加できるし、ほったらかしになるということはないなと思いました。先生曰く、「鉛筆を貸すと返ってこなくなることが多いから、売っている。」とのことでした。でも、それを学校全体でやっていることなのかと思ったらそうではないようで、担任に任されている部分がかなり大きいなと感じました。

 写真を見て分かると思いますが、スペースも狭く、机や椅子が足りないので、外側の席の子と内側の小さい椅子を机にして授業をしています。先生がきっと工夫されてこの形にしたのだと思います。なかなか面白い座席です。みんな黒板が見られるし、いいなと思いました。

 新聞記事を使って、presidentやprime ministerの話もしていました。この先生の算数の授業は、今日は見られなかったのですが、具体物を使うことの大切さを話していたので、一緒に仕事できないかなと考えています。以前いたJICAVolunteer作成の算数の問題集も使っているそうなので、先生の授業への意欲も高そうです。期待を込めて、近所の学校なので、また行って話してみようと思います。

 

 

 

今日授業中に輪ゴムで遊んでいて、没収されている子供がいました。日本でもバヌアツでも子供は一緒ですね。